映画

「シン・ゴジラ」と「風神の門」

遅れに遅れたフォロワーとして「シン・ゴジラ」を観た。 すでにさまざまなメディアで鑑賞評が出ており、ほとんどネタバレ把握状態で観た。 一言で感想を述べれば、見ておくべき映画と言えるが、映画作品としての衝撃は少ない小品か。 アトランダムに感想を列…

駅・STATION

録画をしてあった映画「駅・STATION」を観た。1981年製作の高倉健主演映画である。 駅、雪、北海道、刑事、拳銃、居酒屋、港町、冬、演歌、薄幸な女… これはもう高倉健さんのショーウインドウのような作品である。駅 STATION【Blu-ray】出版社/メーカー: 東…

フラガール

テレビで映画「フラガール」を観た。2006年に話題になった作品である。面白かった。NHKのプロジェクトXのシリーズを膨らませたような新規事業開発物語である。 福島の常磐炭鉱が斜陽になっていく中、常磐ハワイアンセンターというレジャー施設の開発が計…

「ゴジラ」「ゴジラの逆襲」

あなたが初めて映画館で観た映画はなんですか、と問われたときに正確に答えられるでしょうか。 私の場合は、かすかに記憶があるのは、時代劇「大菩薩峠」です。たぶん4〜5歳の頃に父親に連れられてみたのでしょう。ストーリーも何にどんな映画がも知りませ…

市川昆「東京オリンピック」

日本映画専門チャンネルで市川昆監督のドキュメンタリー映画「東京オリンピック」を観る。独特のカメラテクニック、音楽や中継の声が消えた選手の息遣いと足音、競技直前の選手の表情、ふだんの職業名で伝える選手紹介ナレーション、競技を見守る観客の表情…

二十四の瞳

12月の暮に女優の高峰秀子さんが亡くなった。代表作は昭和二十九年作の『二十四の瞳』。以前にテレビで観たことがあるが、白黒ながら、小豆島の海の青さと輝く陽の光を感じさせる風景の中で、12人の子供たちと高峰秀子演ずる大石先生の輝く瞳が記憶に残って…

風と共に去りぬ

GONE WITH THE WIND 「風と共に去りぬ」という訳語がなんとも味わい深い。マーガレット・ミッチェル原作で、ハリウッドを代表する映画として1939年に製作された。NHKハイビジョンでテレビ観賞したのはこれで2回目。最初に見たのは10年ぐらい前だっただろうか…

ザ・ダイバー

世の中に「いじめっ子」が少なくなってきたように思います。英雄といわれる人たちは、多くの「いじめっ子」に鍛えられたのではないでしょうか。 NHK・BSハイビジョンで映画「ザ・ダイバー」(2000年作品)を観ました。わがままだけど信念を貫く男と女のドラ…

香川京子さんの「私の履歴書」

日本経済新聞の「私の履歴書」欄で女優の香川京子さんが過去の出演映画の話をされている。そこで取り上げられた1枚の白黒写真に目を奪われた。今井正監督「ひめゆりの塔」のワンシーンの写真だ。人物の目に吸い込まれる。そして、あの沖縄戦の悲劇を思い、思…

Nixson(ニクソン)

正月元旦の夜、BS朝日でオリバー・ストーン監督の「Nixson(ニクソン)」(1995年)を観た。当たり前のことだが、ニクソン大統領の仕事と、その前後にあった重要な事件(ケネディ暗殺)についての知識がなければ映画評論はできない。ニクソンは1972年に訪中…

第三の男(The Third Man)

モノクロ映画の不朽の名作といわれる「第三の男」をDVDで観た。第二次大戦直後のオーストリア・ウィーンを舞台に、オーソンウェルズの存在感が光る。映画評論家の方々などは、この第三の男をベストの作品として評価することが多いが、私の場合は、必ずしもベ…

かもめ食堂

前から観たいと思っていた「かもめ食堂」をテレビで観ることができた。 主演の小林聡美の立ち居振る舞いの美しさ、何事にも動じない芯の強さに吸い込まれていく。派手な宣伝や飾りをせずに、素朴な日本食を出すのだというポリシー。それでだめなら店をたため…

天国と地獄

お正月は日本映画がよく似合う。日本映画専門チャンネルで黒澤明監督作品「天国と地獄」を見る。 [DVD]" title="天国と地獄 [DVD]" class="asin"> 何度も見た作品だが、画面に吸い込まれてしまう。横浜の港、黄金町、酒匂川、腰越の海などなじみのある場所が…

エグゼクティブ・ディシジョン

たまたまテレビで「エグゼクティブ・ディシジョン」を観た。1996年作品で話題作だった記憶はないが、思いがけず、引き込まれてしまった。ハイジャックされた航空機が舞台で、ダイハードのような派手さはなくとも、緊迫感は伝わってくる。こういうスリルがあ…

六ちゃんのお母さんの手紙が読みたい

Always三丁目の夕日の公式ホームページに寄せられたメッセージを読むとハッとさせられることが多い。 六ちゃんのお母さんの手紙の全文を読んでみたい。 映画の中で、手紙の文章を映し出す時間は一瞬だ。六ちゃんの目から流れる涙とともに。この手紙の全文を…

おいしい白いごはんのような・・・、そしてfolksonomyへ

「Always三丁目の夕日」について、またまた書くことにする。何か、この映画について書けといわれれば、一冊の本ぐらいは書けると思う。このウイズダム・ダイアリーも書くネタがなくて困ったときは、この話題に触れることにしよう。 映画についての感想が、こ…

作曲家:佐藤直紀

映画「ALWAYS三丁目の夕日」の音楽依頼の話を頂いた時、こう思った。本当に僕なんかでいいのだろうか。やはり大作映画といえば久石譲なのでは?・・・なのになぜ僕に?と。もし僕が安藤プロデューサーや山崎監督だったら、佐藤直紀とかいうまだまだ若造の駆け出…

逡巡(しゅんじゅん)の演技

逡巡とは、「勇気がなく、思い切ってやれないで、ぐずぐずすること、しりごみすること」(三省堂国語辞典第四版)。 映画「Always三丁目の夕日」、二回目の鑑賞をした。 公式サイトhttp://www.always3.jp/の中のメッセージボードに寄せられた多くの人の中で…

Always三丁目の夕日

へそまがりの性格があるので、話題になっている映画は普段見たくないと思っている。たいがい、終わり間際か、テレビでの再放送か、ビデオ&DVDで見る羽目になる。 「Always三丁目の夕日」だけは、映画館で観てしまった。 ネット上での評判がすこぶる良かった…

戦場にかける橋

「戦場にかける橋」をテレビで観た。1957年のアカデミー賞、作品賞、監督賞、主演男優賞などを総ナメした作品だ。映画を見ていない人もテーマ曲である「クワイ河マーチ」を知らない人は少ない。 第二次大戦のタイ・ビルマ国境でクワイ河に架ける橋の建設を行…

生きる

黒澤明の名作「生きる」を日本映画専門チャンネルで観た。 昭和27年の作品であるが、人の心や縦割り組織の問題というのは変わらない。志村喬演じる主人公渡辺は市役所の市民課長、市民から要望のあった公園建設を自らが旗振り役になり、公園課、総務課、助役…

乱れる

成瀬巳喜男監督の「乱れる」は高峰秀子主演で1964年(昭和39年)の東宝作品。 戦後を生きる未亡人・高峰秀子と義弟の加山雄三の名演が光る。今、見返すと画面からは昭和30年代の日本の高度成長の息吹と、目に見えない精神の中にある戦争の残滓が見て取れる。…

東京物語

なおるよ なおるなおる なおるさ このセリフのシーンを観たいと思っていて、なかなか観れなかった映画「東京物語」をようやくレンタルDVDで観た。26日の日経新聞の「春秋」欄は、注目の選挙区である広島6区にある尾道が舞台になった東京物語について触れてい…

男はつらいよ第1作

NHK-BS2で寅さんシリーズ第1作「男はつらいよ」を観た。 喜劇と悲劇は紙一重で、この第一作から合計48本の喜劇のようでいて悲劇でもある寅さんの失恋物語が続いていく。 この第一作は1969年(昭和44年)の8月に封切られた。同年の7月にはアポロの月面着陸が…

ロボコップ

デトロイトのコメリカパークでMLBオールスター前夜祭のホームラン競争が行われたようだ。決勝戦で優勝したのはボビー・アブレイユ外野手(フィリーズ)で、準優勝は、あの「面構え」が魅力の地元タイガースのイバン・ロドリゲス捕手となった。ロドリゲスが最…