市川昆「東京オリンピック」

日本映画専門チャンネルで市川昆監督のドキュメンタリー映画東京オリンピック」を観る。独特のカメラテクニック、音楽や中継の声が消えた選手の息遣いと足音、競技直前の選手の表情、ふだんの職業名で伝える選手紹介ナレーション、競技を見守る観客の表情と服装、風景。いずれも単なる大会の記録を超えた監督の意図が伝わってくる。
アベベ・ビキラ(エチオピア)とベラ・チャスラフスカチェコスロバキア)が東京オリンピックのシンボルであったことを再確認した。この二人の姿と表情は神秘的ともいえる美しさだ。
1964年(昭和39年)、この東京五輪がきっかけで世界の中の日本というものを日本人が意識し、経済成長の勢いが加速していく。
あれから48年、ロンドン五輪が近づいてきた。