六ちゃんのお母さんの手紙が読みたい

kohnoken2005-12-20

Always三丁目の夕日の公式ホームページに寄せられたメッセージを読むとハッとさせられることが多い。

六ちゃんのお母さんの手紙の全文を読んでみたい。

映画の中で、手紙の文章を映し出す時間は一瞬だ。六ちゃんの目から流れる涙とともに。この手紙の全文を実際に使われたもので読んでみたいという観客の声である。
この映画は、映像に映し出されないところまで凝っている。ほとんど一瞬しか映し出されない八百屋さんや床屋さんの内装は、昭和33年の状況を忠実に再現している。
7回も8回も繰り返しこの映画を観たという人が増えている。当然細かいところに目が向くことになる。そうしたことを見越したように監督は、細かなところに手を抜かない。
ここまで作られてしまっては、役者の皆さんたちも、自らの役を頑張ろうという気持ちになるだろう。良いものを作ろうという気持ちの相乗効果、スタッフと役者のモチベーションを高める仕掛けが見えてくる。
これこそが、職人の心意気ではないか。自動車や家電、ファッション、鉄や造船といった本来、日本企業が得意としていたディテールにこだわる、見えないところに手を抜かないという精神が、この映画で貫かれている。
今の時代に目を移すと、マンションやホテルの建築をめぐる手抜きの現実がある。
時代は進歩したと言えるのだろうか。
(画像)星野六子(六ちゃん)役の堀北真希さん