2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

贅沢とは

贅沢はむずかしい。 求めてするそれがさほどの印象を残さないことはあまりにしばしばであり、求めぬうちに転がり込んできたものが、二度と体験できぬ贅沢であったりする。 先日も紹介した、かつて世界を旅する紀行ライターであった勝谷誠彦さんの著書『いつ…

盤根錯節に遭いて利器を知る

連休の初日、朝5時起床。あの「きっこのブログ」が良いことを書いている。「知識という道具」というタイトルで、きっこさんの座右の銘「盤根錯節(ばんこんさくせつ)に遭いて利器を知る」について熱く語っている。 http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/20…

『いつか旅する人へ』勝谷誠彦著の「魔法の水割り」

勝谷誠彦さんの紀行文は面白い。『いつか旅する人へ』は、雑誌『旅』などに掲載された紀行文をまとめたものである。その中に「魔法の水割り」と題して、高田馬場のバー「こくている」のバーテンダー、岩崎智鴻が取り上げられている。 昭和40年代半ばあたりか…

香川京子さんの「私の履歴書」

日本経済新聞の「私の履歴書」欄で女優の香川京子さんが過去の出演映画の話をされている。そこで取り上げられた1枚の白黒写真に目を奪われた。今井正監督「ひめゆりの塔」のワンシーンの写真だ。人物の目に吸い込まれる。そして、あの沖縄戦の悲劇を思い、思…

ジャンクロードボワセ・ブルゴーニュ・ピノノワール

飲んだワインの感想などを記録しておこう。 Jean Claude Boisset, Bourgogne, Pino Noir, 2006 購入価格1,700円 http://www.nishuhan.co.jp/item/wine/bottle/index.cfm?brand=394100&ID=6147 ピノノワール種の赤ワインは、ほどよい酸味で、くせがなく飲みや…

イチロー262のNextメッセージ

3月7日に取り上げたイチローの前著の続編に『イチロー262のNextメッセージ』(ぴあ)がある。2005年の年頭から2007年末までのイチロー選手の印象に残るセリフをまとめたものである。今話題のWBCの第一回大会の際の数多くの名言も収録されている。そのなかで…

花粉の運び手 The Cross-Pollinator

米国IDEO社のトム・ケリーは、『イノベーションの達人!』鈴木主税訳(早川書房)で発想する会社を作る10の人材の特徴を挙げている。人類学者、実験者、花粉の運び手、ハードル選手、コラボレーター、監督、経験デザイナー、舞台装置家、介護人、語り部がそ…

オオイヌノフグリ

家の近所を歩き春を感じさせる草花を探した。あるマンションの植え込みの中に青い小さな花がひっそりと咲いていた。たぶんオオイヌノフグリだろう。 田中修著『雑草のはなし』(中公新書)によれば、多くの植物の花には、オシベが複数本あるのが一般的だ。そ…

イチローの言行一致

WBC韓国戦でイチローにヒットが出て、日本がコールド勝ちした。ここ数試合の打線のつながりの悪さをイチローが先頭でヒットを打ってくれたことで払しょくをしてくれた。圧倒的な点差で韓国を破ったことでファンも選手も溜飲を下げたことになる。 ここであら…

なぜ存在しないのかを問う

You look at things and ask-why? but I dream of things that never were and ask-why not? (George Bernard Shaw) 地域イノベーションをテーマとした国際シンポジウムで、Regional Innovation,Incubation and The Universityと題して講演を行ったケンブリ…