戦略的イノベーション経営(1)

世界経済が低迷する中、いま最も求められていることがイノベーションをそれぞれの分野で引き出すことである。
最近翻訳が出たゴビンダラジャン教授の『ストラテジック・イノベーション』によれば、イノベーションは新たなアイデアを生み出すことが大事だと考えれれているが、実はアイデアを生み出すのは手始めに過ぎず、本当に重要なことはそのアイデアを実行に移し、幾多の困難を乗り越えていくことだという。

ストラテジック・イノベーション 戦略的イノベーターに捧げる10の提言 (Harvard Business School Press)

ストラテジック・イノベーション 戦略的イノベーターに捧げる10の提言 (Harvard Business School Press)

ビジネスに限らず、どんなことでも、もちろん良いアイデアを出すことは大事だが、アイデア倒れという言葉があるように、実行と継続に持っていくことがはるかにエネルギーがいることである。
上記の著書の英文サブタイトルは、From Idea to Execution である。
イデアと実行、人や組織の能力に置き換えると創造力と実行力ということになるが、両者が相まってイノベーションは成功に至るのである。どちらかが欠けていたり、不十分であるとしたら成功の確率は低いものとなる。
今回から「戦略的イノベーション経営」と題して、継続してコラム的に記していきたい。