ロングテールに甘んじることなかれ

梅田望夫さんの『ウェブ進化論』(ちくま新書)に続いて、佐々木俊尚さんの『グーグルGoogle』(文春新書)がネット上などで話題になっている。佐々木さんはグーグルの光と影に焦点を当て、ロングテール論の事例として深夜の京浜駐車場やメッキ工場を取り上げ、グーグルの登場により、今まで弱い立場にあった零細企業に光が当たったことを解説している。
今まで、実力がありながらその存在をアピールできなかった小さな個人や零細企業が、ネットの力でその力を発揮できるようになった。グーグルは零細企業や個人の支援ツールでもある。
ここで大事なことは、「実力がありながら」ということである。実力がなければ、ネットの力の発揮、ロングテール理論というのは成立しない。このことを肝に銘じなければならない。
まずは実力をつけること。それがあってネットのパワーを活用するということだ。
さらにいうなら、ロングテールに甘んじることなかれ。出来ることなら恐竜の尻尾に甘んじるのでなく、恐竜の頭になりたいものだ。
恐竜の頭を目指す人たちが少なくなってしまっては、社会の進歩はありえない。小さくまとまることなかれ、と思うのだが・・・