三遊亭圓歌・中沢家の人々(完全版)

三遊亭歌奴時代「山のあなあな」や「新大久保〜」で一世を風靡した三遊亭圓歌さんのライフワークとも言うべき「中沢家の人々」をCDで聴いた。65分余という時間があっという間に過ぎ去ってしまうほど聴かせてくれる。
ご本人のご両親、死別された元奥様のご両親、再婚された奥様のご両親の6人の老人と同居した時代のエピソードが面白おかしくネタにされている。
吃音者から鉄道マンを経て落語家になられ、60歳にして仏門に入られたという圓歌師匠の一生も盛り込まれている。自らの人生を振り返って、笑いにしてしまうところがさすがだ。
自分史の書籍化などを行う人も出てきているが、自分史を落語にしてしまうサービスがあったら面白いと思う。落語協会に提案でもしてみようか。圓歌師匠は落語協会会長でもあることだし・・・
歌奴時代の活躍が懐かしく感じられる。しかし圓歌師匠は、この落語の中で言っている。年寄りは、口をそろえて「昔は良かったね〜」しか言わないといって、笑いを取る。
昔は良かったね〜、と言わないのが若さを保つ秘訣かもしれない。