発見、交流、感動

kohnoken2005-11-20

イベントや祝祭というものは本来「発見」「交流」「感動」が埋め込まれていなければならないと思う。先日の紀宮様と黒田さんの帝国ホテルでの結婚披露宴は、この三つがうまく融合し、新しい結婚披露のモデルを提示されて多くの国民に影響を与えた。
民間人となられた黒田清子さんが中心になって企画をされたと聞くが、清子さんは偉大なるイベントプロデューサーのような気がする。何より、高砂の席に新郎新婦が座り続けたり、ケーキ入刀やお色直しを止めて、途中から中央の席で天皇皇后両陛下と新郎新婦が向き合うかたちで着席したり、食事をシンプルにして時間を短縮し、隣の会場で立食形式で出席者との交流をはかったりと従来の慣習にこだわらないウェディングを皇室自らが示されたことは画期的なことであったと思う。
結婚式と披露宴をホテルで行うということは、考えてみれば比較的新しい慣習だ。帝国ホテルが元祖だと言われており、本格的に普及したのは戦後のことである。最近ではブライダルプロデューサーがホテル以外の場所で独自の企画を行うゲストハウスウェディングなどが台頭し、ホテルでの婚礼のあり方が見直しされる時期にある。過去の慣習や形式に依存するのではなく、そのイベント本来の意味を考えて、発見、交流、感動を演出することが大事だと思う。
今回の結婚披露は、イベントのあり方について、いろいろと考えさせられる良いきっかけになったと思う。
それにしても、新郎新婦を見つめる天皇皇后両陛下の笑顔が何とも印象的だった。
(画像)ウルグアイ・日本国交樹立80周年を記念して2001年に発行されたウルグアイの記念切手http://yushu.or.jp/news/unique/004.htm