今、昔、そして未来が見える「谷根千(やねせん)」

kohnoken2005-11-13

それは衝撃の旅だった。朝方の雨があがって木枯らし一号が吹いて、きれいに晴れ上がった土曜の昼下がり、わずか4時間あまりの街歩きは幻想の世界に迷い込んだような感じがした。
はじめて訪れた谷根千(やねせん)。谷中、根津、そして千駄木のトライアングルゾーンだ。ここは確実に東京一の先端スポットだ。ここを知ると六本木や原宿が色褪せてしまう。東京一のトレンドエリアということは世界一の注目エリアだともいえる。現実に、この地域には外国人向けの旅館(ホテルではない)が多い。
今回、訪れた店やスポット、前を通りかかった場所を紹介する。
・根津の谷(たに):根津駅近くの自然食品と玄米菜食レストランの店。だしの効いたみそ汁がおいしい。
・曙ハウス:谷根千は路地の街。根津駅近くの路地にたたずむ歴史を感じさせるアパート
・菊見せんべい:1枚50円のせんべいは、おもわず2枚目が食べたくなる。明治8年創業の老舗。
・菊寿堂いせ辰:千代紙専門店。元治元年(1864年)創業。
・澤の屋旅館:外国人向けの旅館で客室稼働率90%以上。旅館近くの民家でテレビドラマのロケが行われていた。
・勝太郎旅館:谷中銀座入り口にある外国人向けの旅館。建物は新しい。
岡倉天心旧居跡:岡倉天心東京美術学校(現在の東京藝術大学)の創立にかかわった明治期の美術行政家。谷根千のアート感覚にあふれた街の雰囲気は岡倉天心の影響も大きいのかもしれない。
・惣菜いちふじ:谷中銀座にある惣菜店。さば味噌、きんぴら、大き目のポテトフライがおいしい。
夕やけだんだん:夕やけがみえる階段。「夕やけだんだん」という名前がよい。
・シャレー・スイス・ミニ:スイス人の土地に建てられたケーキとハーブティの店。ここは思わず那須高原か、と思ってしまう。
・朝倉彫塑館:屋上庭園にススキの穂が見えた。
・薬膳カレーじねんじょ:カレーの名店。
・喫茶カヤバ:クラシックな店作りが人気。
近未来の東京、日本、アジアそして世界を読むことができた。「東洋は一つ」と言った岡倉天心の心をもっと深く知りたいとも思った。
(画像)谷中銀座の惣菜いちふじ(11月12日撮影)