梅田望夫さんの講演会

kohnoken2005-09-16

フォーサイトクラブ・セミナー:梅田望夫さんの「ウェブ社会『大変化』への正しい対応・間違った対応」と題する講演会に出席してきた。
梅田さんは冒頭、この講演会の存在をインターネットで知った人は手を挙げてください、次にこの講演会の存在をインターネットでは見なかった人は手を挙げてくださいと聴衆に質問された。挙手の結果は約1対1であった。この二つの集団は分かり合えない別世界に住んでいるが、今日はこの二つの世界の住人に橋をかけたいという言葉から講演が始まった。
講演は、期待通りの面白いものであった。もう3年近く梅田さんのブログを毎日見ているのと、わかりやすく話していただいたので、よく理解することができた。頭の整理をさせていただいた。もちろん、新しい発見も多くあった。
すべてを紹介はできないが、キーワードで言えば

不特定多数無限大、神の視点、ネット上に作った人間の分身が稼ぐ、オープンソースチープ革命、場を作れば何かが起こる、総表現社会到来……

などであろうか。
最後に、ネット新時代に対応するための7原則を示してもらった。

(1)アナロジーで考えてはいけない(ファインマン先生を思い出そう)
(2)ムーアの法則を信じ、「おっちょこちょい」であれ
(3)Only the Paranoid Survive(アンディ・グローブを思い出そう)
(4)「時間の使い方の優先順位」を変えないと何も変わらない
(5)新しい現象に対し、「古い感覚を総動員した理論武装」で戦うな
(6)若い人に教わることを忌避するな
(7)Never Too Late

どれも新鮮な原則だと思う。
最後に、多くの質問が出た。私も質問をさせていただいた。
結構多かった質問は今回の総選挙の結果についてネットやブログは影響したか、というものであった。梅田さんによれば、早い時点で自民党圧勝を予測したという。梅田さんはブログを見ていてそう感じたという。ブログを書く人の多くが小泉支持を打ち出していたことを観ての予測だという。
梅田さんは言う。マスコミに登場し意見を言える人をすべて合わせると1万人だとすると、ブログなどの手段で意見が言える人は1千万人、残り9千万人は受動的な人といえる。1万人のメディア発信者の意見だけ見ていると読みが外れる。ブログなどで発信できる1千万人の意見が大事だということ。残り9千万人はおおむね、この1千万人の身近な人の意見を参考にして行動するのではないかと。なるほどと思った。
(参考)http://www.mochioumeda.com/