駅弁天国

幸福弁当@NRE 

昨日は新幹線で出かけたこともあって駅弁を食べた。
もしかしたら、日本の駅弁は世界に冠たるものかもしれない。
夏休みで民族が大移動する季節がやってきた。ターミナル駅はどこも大きな荷物を抱えた子供連れなどが多く見られるようになった。旅のお供は駅弁である。
数年前から、とくに大都市の駅弁の質が飛躍的に向上したように思う。ついでに値段も飛躍的に上昇してしまったが・・・
かつて、駅弁というと、どちらかといえば地方のローカル駅のほうが有名であった。北海道「森のイカめし」などが有名で旅情をそそった。食べたことはないけれど。そういえば、中学生の頃に切手収集をしていたとき、地方の駅弁包装紙の収集をしている人がいることも思い出した。
しかし、巨大マーケットの大都市をほおっておく手はない。駅という最も人の集まる場所で販売できるという強みを活かせば、需要はどんどん付いてくる。ただし、味を良くしてつねに新製品開発をしていればの話だが。
ここのところ、ちょっとご無沙汰であるが、東京駅の「幸福弁当」を欠かさず買って新幹線の中で食べていた時期があった。どうということのない幕の内型のものであるが、有機素材を使っていて、素材リストなどが入っている。すっきりとした味が好きだった。若者には物足りないが中高年には受けると思う。そしてネーミングも良い。
ちなみに、駅弁のルーツは諸説があって確実なものはないらしいが、信越本線横川駅の荻野屋(明治18年)や東海道本線国府津(こうづ)駅の東華軒(とうかけん)(明治19年)あたりが有力らしい。おぎのやは、峠の釜飯で有名だが、東華軒は意外だった。おそらくその名前は神奈川県民でも知らない人が多いかもしれない。私は地元だったので子供の頃、東華軒の押し寿司や鯛めしをよく食べた。
最近は、空弁がブームだという。次はSAPA(サパ)弁だろうか。SAPAとはサービスエリア・パーキングエリアのこと。私が今、勝手に思いついた造語(もしかしたら、すでに何か名前が付いているかもしれないが・・・)である。高速道路の休憩施設のオリジナル弁当のことだ。まだ一部のSAPAにしか、こうした駅弁型の弁当はないらしい。
そういえば、何年か前に仙台駅で買った駅弁の「ささにしき」のご飯が、生まれてこのかた最もおいしいお米であったことが今、記憶によみがえってきた。お米というのは、こんなにもおいしい味わいのあるものだったのかと「感動した!」。あの仙台の駅弁をもう一度食べてみたい。
(写真)「幸福弁当」日本レストランエンタプライズのウェブサイトよりhttp://www.nre.co.jp/bento-yoyaku/index.asp
(参考資料)駅弁資料館のウェブサイトhttp://eki-ben.web.infoseek.co.jp/