深大寺そば

深大寺そば・深水庵

知人宅を訪問する途中で深大寺に立ち寄った。深大寺は武蔵野の緑多き自然が残る安らぎの空間だ。有名な深大寺そばを食べた。立ち寄ったのは駐車場の広い深水庵。夏なので庭先でそばを食べることができる。座敷の席もあり、昔の大きな田舎家の空間にタイムスリップしたかのような感覚が味わえる。この店のそばは、歯ごたえがあるベーシックな味だ。
向かい側にあるコーヒー店深山も趣とこだわりのある店だ。
深大寺は733年(天平5年)開基とされており、都内では浅草寺に次ぐ長い歴史のある名刹である。山門には江戸時代初期からそばの店が出始めて、現在では30店弱のそばの名店が軒を連ねている。
曲線を描く道路、あたりを覆う樹木、民家の落ち着いたたたずまいなど、古き時代のランドスケープというのは、なんと気持ちの良いものなのだろうか。この空間にいると蒸し暑い夏も、不快ではなくなってくるのが不思議だ。
この深大寺とくらべると、一歩ここから出た近代都市というのは、建築物も道路も空間も、すべて安っぽい不快な空間に思えてくる。
今度は、別の季節に訪ねてみよう。