メーサロンとアンカーン

タイのプミポン国王がご逝去された。
ジャーナリストの有本香さんがドイ・メーサロンについて語っている。
中国国民党残党が中国雲南省から移動し、チェンライのミャンマー国境に近いタイ北部のメーサロンに
いわば、落人として逃げてきた。そこにタイ国王のプミポン国王が訪問し、「あなたたちがタイを守ってくれた」と伝えた。
中国から逃れてきた華人たちは、プミポン国王のふところの深さに感激し、
今後、何かタイに何かあったら、命を懸けてた戦うと語ったという。
今から7年前、私はタイ・チェンマイで開かれた国際園芸科学学会・経営経済部会の国際シンポジウムに
スピーカー&部会チェアマンとしてして参加した。その際にエクスカーション(会議を離れた地元関連施設訪問)で、
ミャンマー国境に近いクルマで3時間かかるドイ・アンカーンのリサーチステーションを訪ねた。
メーサロンもアンカーンも、かつてはミャンマー国境に近いゴールデントライアングルといわれる
ケシ畑の危険地帯であった。
ちなみに「ドイ」とは「山」を意味するタイ語である。
メーサロン山、アンカーン山ということである。
私が訪ねたアンカーンは、プミポン国王の援助によるロイヤル・プロジェクトにより1969年から開発がなされ、花・果実・野菜の栽培生産地に変貌した。
世界から集まったわれわれ園芸科学者・経営経済学者たちが、そのエリアに集ったのである。
メーサロンもアンカーンも、日本での知名度は高くない。タイのリゾートといえばプーケットのような海洋リゾートが有名である。
タイには山岳リゾートもある。
まだまだ交通の便ということでは不便な場所ではあるが、タイ・ミャンマー国境地帯のエリアは、日本でいえば信州・長野のような冷涼な農業地帯である。
プミポン国王のご逝去で、数年前の記憶を思い出した。
(写真)ドイアンカーンの風景 筆者撮影

(有本香さんのネット番組)
https://www.youtube.com/watch?v=aHLDo5cYeCw
https://www.youtube.com/watch?v=o6ykC0g2N-0 Front Japan 桜