清宮選手と黒田選手

●第98回全国高校野球選手権大会西東京地区で、清宮選手が所属する早稲田実業が準々決勝で八王子学園八王子に敗れた。清宮選手の甲子園出場の夢は絶たれた。
早稲田実業の大先輩である王貞治さん。1年生から2年生春の甲子園まで活躍したが、3年生の夏の甲子園は明治高校に予選決勝で敗れ、涙を飲んだ。
高校生時代、野球にすべてを捧げ、喜びや悲しみを経験することは、その後の人生に大きな影響を与えるものと思う。王さんの早実は、甲子園に向かう明治高校を東京駅で送迎したという。口惜しさと同時に尊敬の念をいだくのは、力の限りを尽くした者だけが味わえることだろう。
清宮選手には、まだ来年春と夏の甲子園が待っている。
●広島カープの黒田投手が日米200勝を達成した。清宮選手とは違い、高校時代は補欠選手でありながら、じわじわと実力をつけ、アメリカ・メジャーリーグで大活躍をした。かつてのヤンキース・チームメイトのイチロー選手からは、「日米合算なんて俺は認めない!おめでとう」という、イチローならではのユーモアにあふれたコメントも飛び出した。人間は10代のことから頭角を現す人、10代の頃は陰に隠れているが、20代以降に実力を発揮する人、それだけでなく50代や60代になって花開く人など、さまざまである。
イチロー選手や黒田選手に学ぶべきところは多い。
「憲政の神」「議会政治の父」と呼ばれた尾崎行雄の言葉を思い出す。
『過去はみな未来のわざの備えとぞ 知れば貴し悔いも悩みも』
<参考文献>
『復刻版 人生の本舞台』尾崎行雄 世論時報
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