ニッポンのグローバル人財教本

MLBのウインターミーティングでは楽天田中将大投手が話題の中心になり、サッカーでは本田圭介選手のACミランへの移籍が決まったようである。またイチローは来年、どこの球団で活躍するのだろうか。

グローバルで最後に問われるのは個人。個人がしっかりしていれば絶対に乗り切ることができる。
頼りになるのは結局、自分。「日本人であり、個人である自分」が語れない人はグローバルシーンでは活躍できない。
世界を成しているのは結局、人と人、個人と個人。ボーダレスになってぶつかり合うのが人である以上、強い個人でないと弾き飛ばされてしまう。

決定版ニッポンのグローバル人財教本

決定版ニッポンのグローバル人財教本

グローバルといって騒いでいるのは日本だけ、と著者の原田武夫さんは語る。日本人はなかなか世界で通じるコンセプトを打ち出しできないでいる。受け身の姿勢でなく、みずから枠組みを作り出すことが求められている。
ソニーのウオークマンは、好きな時に好きな場所で音楽を聴けるというコンセプトメーキングを成し遂げたが、その後が続かなかった。アップルにしてやられた。
原田さんは「カトリック」と「プロテスタント」を象徴として二分する。

カトリックはその総本山をヴァチカンに置く宗教集団です。そこで貫かれているのは「普遍」であり、民族や国家といった「個別性」は無視されます。
これに対してプロテスタントは個別性を重視します。マルティン・ルターは「普遍な言語」であるラテン語でしか書かれておらず、一般庶民の読むことのできなかった聖書を「土着の言語」であるドイツ語に翻訳することで宗教改革を成し遂げました。「普遍」を重んじるカトリックと「個別性」を重んじるプロテスタント
これらはこのように全く異なっていますが、それでも「キリスト教」という宗教上のメッセージを伝えているという意味で全く同じなのです。

グローバルは二つの意味がある。それは「全てのものの間に境目が無くなった」という意味と、もう一つは「だからこそ浮かび上がる「自分」という個人と、それを取り巻く移ろいやすい「世界」との差・違いがはっきりしてくる。」という意味です。

強い個を育てていくことが必要ということだ。