ゲーテとの対話

行ったり来たりしつつ『ゲーテとの対話(上)』(エッカーマン著:岩波文庫)を読む。私のような凡人は幾つになっても仕事の仕方がつたないところがある。ゲーテとの対話 上 (岩波文庫 赤 409-1)だから、いつも偉大な人物などから学び続けないといけない。エッカーマンの本で語られているゲーテの言葉は、ネット時代の現代人にとっても貴重なアドバイスとして捉えることが出来ると思う。

●趣味というものは、中級品ではなく、最も優秀なものに接することによってのみつくられる。だから最高の作品しか君には見せない。
●一般的なものに留まっているかぎりは、誰にでも模倣されてしまうが、特殊なものは、誰もわれわれの模倣をすることができない。
●こんな風にこまぎれにわけていけば、仕事は楽になるし、対象のさまざまな面の特徴をずっとよく表現できるね。その逆に、大きな全体をまるごと包括的につかもうとすると、必ず厄介なことになって、完ぺきなものなんて、まず出来っこないさ。
マンネリズムは、いつでも仕上げることばかり考えて、仕事そのものに喜びがすこしもないものだ。しかし、純粋の、真に偉大な才能ならば、制作することに至上の幸福を見出すはずだ。
●なにもかも独学で覚えたというのは、ほめるべきこととはいえず、むしろ非難すべきことなのだ。

この本では、現代にも通じる一流の仕事術がわかりやすく語られている。