岡島秀樹と寛容性

kohnoken2007-07-07

アメリカ・メジャーリーグのオールスター戦が来週に迫ってきた。今年はサンフランシスコが舞台となる。地元ジャイアンツのボンズのホームランに期待がかかる中、やはり日本人選手の活躍に期待したい。7年連続出場のイチローもさることながら、今年は岡島と斉藤がピッチャーとして出場する。この二人のオールスター選出をシーズンはじめに誰が予測できたであろうか。
レッドソックスの岡島投手は独特の投球スタイルでボストンの快進撃を松坂とともに牽引してきた。松坂の陰に隠れてはいるが、そのチームにとっての存在価値は巨人軍時代以上のものがあるような気がする。
決してスマートとはいえない投球フォーム、これを受け入れるのが個性派ぞろいのレッドソックスであり、MLBである。
最近の経営学の分野で話題になりつつあるコンセプトにクリエイティブクラスの存在がある。その提唱者の米国リチャード・フロリダ教授によれば、持続的経済成長の鍵は三つのTだという。技術(テクノロジー)、才能(タレント)そして寛容性(トレランス)の三つである。最後の寛容性が新しい。異質なものを受け入れる開放性と包容力こそが成長の源泉であるという。
イチローにしろ、岡島にしろそのプレーフォームは異質で個性的である。その才能がつぶされず、うまく引き出される環境がMLBにあるのかもしれない。
今年もMLBオールスター戦が待ち遠しい。
(画像)岡島投手:MLB公式ホームページ日本語版より