波止場

kohnoken2007-04-29

「波止場」という言葉はエキゾチックな感じがする。連休初日の早朝、横浜・山下公園に出かけて散歩をしているときに「波止場」という文字の看板を見て、ふと懐かしさを感じた。
淡谷のり子別れのブルース」のメリケン波止場は神戸の港をさすが、この横浜港も神戸と並んでかつては日本の二大貿易港であった。もちろん、今でも東京港神戸港、そして名古屋港とならぶ日本をを代表する港である。
港は、物資と人が行き交う。横浜という波止場は貿易港としての賑わいとともに、観光の場としての側面を強めている。英国人設計による大桟橋は、大型客船を多く迎え入れている。かつて昭和30年代の観光の拠点であった山下公園は、今は静かな公園になったが、営業休止になったマリンタワー氷川丸が生まれ変われば、またかつての賑わいを取り戻すかもしれない。
ビール、鉄道、テニスなど日本に海外文化が根付いたきっかけの多くは横浜にある。
21世紀は情報の時代でもある。かつてものや人が物理的に集う場所が情報の集まる場所であったが、インターネット時代にあっては、港という物理的な空間は情報の結節点とは言えなくなった。
情報、もの、人のすべてを呼び寄せて、アジア・世界をリードする空間に生まれ変わる横浜港になることを市民として期待したい。
(画像)大桟橋からみた山下公園(筆者撮影)