大相撲初場所考

kohnoken2009-01-17

大相撲初場所7日目を両国国技館で友人たちと観戦した。朝青龍の復活や日馬富士大関昇進などで、初場所はいつになく盛り上がっている。昨年の初場所朝青龍復帰の場所でにぎわったが、国技館の熱気を見ると、昨年以上の感じがする。幕内力士たちが通用門から支度部屋に入る通路は、いつも観衆が取り囲むのだが、いつも以上に人だかりが多い。
中入り後の取り組みで各力士について感じたことを記し、それから最終星取予想をしてみよう。
山本山:248kgの巨体が魅力で、観客の人気も高い。通用門からの歩く姿を見たが(画像参照)、ゆっくりゆっくり歩いてくる。重すぎて動きが鈍く腰が軽いのではという心配をよそに、新入幕でなんとか五分の星を残している。まだ緊張をしているようであるが、その性格は面白いらしいから、徐々に地を出していき、上位に上がれば人気もうなぎのぼりになるだろう。(最終予想:8勝7敗?)
豊響:力士というより、しこ名が良いと思う。なんとなくウイスキーのブランドを思い浮かべてしまうが。(4勝11敗?)
時天空:モンゴル出身で、きりりとした男前でよい。実物を過去に何度か見たが大きく感じるときと、小さく感じるときがある。三役に上がって活躍すればもっと人気が出ると思う。(6章9敗?)
鶴竜:同じくモンゴル出身で、地味な存在である。上位にあがっては、また下がりで、いま一つ大ブレークできない。今場所はあまり注目されていない分、のびのびとして白星を重ねていくかもしれない。(9章6敗?)
普天王:力士のブログでは有名なのだが、いま一つ人気が出ない。もう少しパフォーマンスがあってよいのではないか。(7勝8敗?)
高見盛:あいかわらず平幕では一番人気だ。成績のほうは勝ったり負けたりでパッとしない。年齢も32歳で決して若くないので、今場所から来場所が勝負の時になるだろう。(8勝7敗?)
琴奨菊:初日から6連敗で場所入りの姿を見てもやや力強さが感じられない。しかし、7日目はライバルの稀勢の里を寄り切りで破った。(7勝8敗?)
稀勢の里大関候補ナンバーワンといわれているが、今場所は初日から3連敗で、勢いがない。インタビューなどを聞いていると固い性格のように感じるが、それはそれで威厳があってよい。どっしりとした力士になってほしい。(8勝7敗?)
日馬富士:新大関のプレッシャーで黒星が続く。7日にしてようやく2勝をあげた。日本人の良さでもあるのだが、プレッシャーに弱いタイプの力士には温かい声援が飛ぶ。これも日馬富士の性格のなせるわざか。なんとか勝ち越しまでもっていき、来場所に汚名を晴らしてほしい。今場所は良い経験になるだろう。(8勝7敗?)
魁皇:ベテラン36歳、まだ本名の古賀で活躍していたころから、もう10数年になるだろうか。なぜか人気が衰えない。不思議な力士だ。(9勝6敗?)
●杷瑠都:個人的には、もっとも応援したい力士。一昨年に杷瑠都の故郷のエストニアの首都タリンを訪問したことがあるので身近に感じる。7日目はおしくも敗れたが、十分に大関横綱を狙える自力を持っている。足のけがに気を付けて、精神的な強化を図れば、さらに人気は高まるだろう。最後まで優勝争いに加わり、あわよくば優勝を狙ってほしい。(11勝4敗?)
千代大海:いつになく勢いがある。若々しさすら感じられる。最後まで優勝争いに絡んで、盛り上げていってほしい。(11勝4敗?)
朝青龍:かつてないキャラクターの人気横綱だ。かつての盤石の強さを誇った時期から一転し、危ないながらも勝ち進んでいく新境地を今場所は築きつつあるようだ。まだ老けこむ年ではなく柔軟な対応で変身をしていけば、さらに生き延びることができるように思う。予想を覆す活躍が、後半戦でも続いていってほしい。(12勝3敗?)
白鵬:順当にいけば、白鵬の優勝の可能性が最も高い。安定しすぎていて面白くないという感じがするが、これが本来の横綱相撲というものだろう。(14勝1敗?:優勝)
(画像)国技館に入る通路での山本山関。体がいかにも重そうで歩く速度がスローだ。